内科医ゆらの育児ブログ

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カフェインの取りすぎに注意



先日厚生労働省がまとめている健康づくりのための睡眠ガイド2023を読んでみました。

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf

 

yura-ikuji.com

 

子供から高齢者まで睡眠について広くまとまっており、内科医としてもとても勉強になる内容でした。

今回はその中でカフェインについてまとめてみます。

良質な睡眠をとるための要点は 以下のようになります 

  • 1日のカフェイン摂取量は400mg以下が望ましい
  • カフェインは摂取量と摂取時間が大事
  • カフェインを摂り続けていると眠気覚ましとしての効果は減弱する
  • 子供や高齢者では少量のカフェイン摂取でも注意
  • 妊婦のカフェイン摂取は控えた方が無難

1日のカフェイン摂取量は400mg以下が望ましい

脳波を用いた研修では1日に摂取するカフェインの量が増えるほど

  • 深い睡眠が減少する
  • 中途覚醒が増える
  • 睡眠効率が低下する
  • 総睡眠時間が短くなる

ということが分かっています。

特にカフェイン400mg以上を摂取してしまうと、午前中に摂取した場合でも夜間の睡眠に大きな影響があります。

具体的には朝9時に400mgにカフェインを一度に摂取すると、14時には200mg、19時に100mg相当のカフェインが体内に残存します。

(カフェインの代謝は個人差があり日本人の血中半減期は3-7時間とばらつきがあります。人によってはより少ない量でも注意が必要です。

カフェイン400mgの目安は、
ドリップコーヒーで珈琲カップ4杯分(700cc)

市販のペットボトルコーヒーで1.5本分(750cc

となります。

 

子供や高齢者では少量のカフェイン摂取でも注意が必要

子供や高齢者ではカフェインの代謝が落ちているため、少量のカフェイン摂取でも睡眠に影響を及ぼす可能性があります。

 子供は1日当たりに1-3mg/kg以上のカフェイン摂取で睡眠に悪影響を生じることが報告されています。
(体重30kgの児童であれば30-90mg)

子供の場合はコーヒー以外にもエナジードリンクやコーラなどにもカフェインが入っているため注意が必要です。

特にエナジードリンクにはコーヒーの5倍以上もカフェインが入っていることがあります。

 高齢者は加齢に伴いカフェイン代謝能が低下するため、子供と同様にカフェイン摂取量が少量であっても睡眠に悪影響を及ぼすことがあります。

 

妊婦のカフェイン摂取は控えた方が無難


妊婦のカフェイン摂取が胎児に影響するという明らかな研究結果はありません。

しかしカフェインの多量摂取は胎盤の血管収縮や胎児心拍数の増加によって、胎児発育不全などのリスクが上がるといわれています。

WHOの報告では妊婦のカフェイン摂取は1日300mg以下が望ましいとされています。

まとめ

私自身もコーヒーは日常的に摂取しており、カフェイン依存に近いかもしれません。

夕方までに飲めばよいと思っていましたが、午前中でも飲み過ぎてしまうと睡眠に悪影響があるということは知りませんでした。

自分自身のカフェイン摂取についても見直してみようと感じています。

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