今まで子供は全員産まれたら血液型を調べるものだと思っていましたが、自分の子供が生まれた時に最近では特別な理由がなければ出産時に血液型は調べないということを知りました。
私も年に数回は「血液型を調べたい」、「自分の血液型を知らないけど大丈夫?」と言う質問を聞きます。
この記事では「子供の血液型を知らなくても大丈夫?」「血液型は何歳になったら調べれば良い?」といったことについて簡単に解説します。
結論から言うと血液型は知らなくでも特に問題ありません。
またそれでも気になると言う方は血液型を調べる方法についてもお伝えします。
子供の血液型について疑問がある方は是非参考にしてください。
ABO血液型とは
ABO型が一般的に広く使われている血液型の分類で、赤血球の表面にある抗原によってA型、B型、AB型、O型の4種類に分けられます。
赤ちゃんの血液型は両親の血液型の遺伝子を1個ずつもらって決まります。(子供の血液型の可能性について気になる方は下のQ&Aを読んでみてください)
日本人ではおよそ40%がA型、30%がO型、20%がB型、10% がAB型ですが、人種や国籍によって違います。
世界で最も多いのはO型であり白人のアメリカ人もO型が最も多く、ヨーロッパでは日本と同じくA型が多いようです。
ABO血液型が問題になってくるのは輸血をする時であり、輸血を行う前には必ず血液型を調べます。
なぜ産まれる時に血液型を調べない?
生まれたばかりの赤ちゃんは自分自身の抗体ができていなかったり、母親からの抗体が体内に移行していることもあり検査結果が正しく出ないことがあります。
そのため1990年代頃までは出産の際に医療機関で調べてくれる場合もあったようですが、今は特別な理由がなければ検査は行いません。
血液型を知りたい場合には自分で検査する必要があります。
何歳になったら血液型を調べるといい?
血液型の抗体は6ヶ月頃から産生され始め、3歳頃になると赤血球のA抗原、B抗原の現れ方が成人と同じくらいになります。
そのため正確に血液型を知りたい場合には4歳以上で検査を行う必要があります。
抗原の現れ方には個人差があるため、確実に知りたい場合には小学生以上になってからが良いでしょう。
血液型Q&A
血液型を知らなくても大丈夫?
血液型を知らなくても日常生活で困ることはありません。(大人になっても同様です)
また輸血などで万が一必要になった際にも医療機関で速やかに血液型を含めた輸血に必要な検査を行うことができるので問題ありません。
子供の血液型は何型の可能性がある?
血液型は2つの遺伝子がセットになっておりその組み合わせで決まります。(A、B、O)
2つの組み合わせは全部でAA、AO、BB、BO、AB、OOの6種類となります。
この中でAA、AOが「A型」、BB、BOが「B型」、ABが「AB型」、OOが「O型」になります。
以下の表に簡単に父母の血液型と子供の血液型の候補をまとめました。
ごく稀に特別な血液型であるABO式型の亜型であるシスAB型という方もなどもいるため、そういった場合には以下の表には該当しない場合もあります。
Rhマイナス ってなに?
血液型の分類にはABO型の他にRh型というものがあります。
赤血球にRh抗原があるかどうかで区別されます。
Rh抗原の中でも分類がありD,C,c,E,eの5つが代表的な抗原です。
一般的には輸血などを行う際に問題となるD抗原がある人を「Rh陽性」でD抗原がない人を「Rh陰性」と言います。
日本でRh陰性(Rhマイナス)の方は200人に1人程度ですが、白人は6-7人に1人といわれており人種差があります。
Rh陽性の人にRh陰性の血液を輸血することは問題ないので、多くの日本人は気にする必要がありません。
しかしRh陰性の人にはRh陰性の血液しか輸血できないため、輸血の血液がすぐに準備できないといった可能性があります。
血液型の検査はどこでできる?費用は?
一般的な小児科や内科のクリニック等でも可能ですが、治療に必要ない場合には行っていない医療機関もあります。
検査を希望される際には電話等で可能かどうか事前に確認すると良いでしょう。
治療目的ではない検査は保険適応外となるため費用は自己負担となります。
医療機関によって異なりますがおおよそ2000-5000円程度となることが多いようです。
気になるようであれば金額に関しても医療機関に事前に問い合わせを行えば教えてくれると思います。
無料で血液型を知る方法は?
16歳以上のお子様であれば献血を行うと、その時に無料で血液型を調べられます。
小さいお子様はできませんが、年齢が満たしていれば献血へ行ってみるのも良いと思います。
まとめ 子供の血液型は知らなくても大丈夫
お子様の血液型は知らなくても生活に困ることはなく問題はありませんが、なんとなく気になるという方も多いと思います。
検査を希望する場合には事前に医療機関へ相談してから受診するようにしましょう。