「人食いバクテリア」劇症型溶血性レンサ球菌感染症が日本で急増中です
先日サッカーワールドカップの予選が北朝鮮で行われる予定でしたが急遽中止となった原因も、日本でこの病気が流行しているからとも言われています
今回はこの病気について分かりやすくまとめていきます。
- 「人食いバクテリア」劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは
- 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の感染経路
- どんな人が劇症型溶血性レンサ球菌感染症にかかる?
- 劇症型溶血性レンサ球菌感染症はなぜ今流行している?
- 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の症状は?
- 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の治療法は?
- 劇症型溶血性レンサ球菌感染症予防のために
「人食いバクテリア」劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは
劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは主にA群溶血性レンサ球菌に感染することによって起こり、多臓器不全となり死に至ることもあります。
発症から24時間から48時間以内に急激に症状が悪くなることがあるという特徴があります。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症の感染経路
発症者の半数程度の感染経路は不明と言われていますが、
感染経路として明らかなものに怪我や手術などによる傷口、口や鼻の粘膜があります。
どんな人が劇症型溶血性レンサ球菌感染症にかかる?
A群溶血性レンサ球菌感染による一般的な病気は咽頭炎であり、その多くは小児及び若年者が罹患します。
その一方で、劇症型溶血性レンサ球菌感染症は子供から大人まで広範囲の年齢層で発症しますが、特に30歳以上の大人に多いのが特徴です。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症はなぜ今流行している?
はっきりとした原因はわかっていませんが
- コロナ禍でマスクや手洗いが広まったことで、細菌やウイルス感染症にかからなくなりそれらに対する免疫力が低下している。
- 原因となる溶血性レンサ球菌の型が変化している。
などの可能性があると言われています。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症の症状は?
初期症状としては
- 発熱
- 悪寒・戦慄
- 咽頭痛
- 四肢の疼痛、腫脹
などがあります。
発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、発病後数十時間以内に軟部組織壊死や急性腎不全、重度の呼吸不全や多臓器不全などを引き起こして死に至ることもあります。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症の治療法は?
集中治療下で全身管理を行いながら、抗菌薬の投与や壊死を起こしている部分を切除などによる治療を行います。
適切な治療を受けていても30%程度の方が亡くなっていることからも、「人食いバクテリア」という異名もうなづけると思います。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症予防のために
劇症型溶血性レンサ球菌感染症には予防のためのワクチンなどは存在しません。
感染を防ぐために大切なこととして
- 手をしっかりと洗う
- 傷ができてしまった際には清潔にして医療機関で処置を受ける
といったことがあります。
症状の進行が非常に早いことから、発症早期の治療がとても大事な病気です。
上記の予防に加えて、疑わしい症状がある方は早めの受診をお勧めします。