冬は乾燥、夏は汗などが悪化の原因となるため、お子供の皮膚トラブルは年中起こります。
アトピー性皮膚炎は2歳くらいの乳児から学童のお子様に多く、年齢を重ねると徐々に減ってくるといわれています。
子供のスキンケアについて今ではインターネット等でも情報が多くあります。
しかしアトピー性皮膚炎という病気についての基本を知らないと、効果が得られなかったりかえって逆効果になってしまうこともあります。
この記事ではアトピー性皮膚炎のお子様をお持ちのご両親に知っておいていただきたいこと、正しいスキンケアについて簡単にまとめていきます。
アトピーとはいわれていなくても、お子様の皮膚が敏感と感じていらっしゃる親御さんにも参考に読んでいただければと多います。
子供のアトピー性皮膚炎やってはいけないこと
皮膚がよくなった時に自己判断で薬を塗るのをやめる
アトピー性皮膚炎の治療にはプロアクティブ療法といって皮疹がよくなってからもすぐに治療を中止せず、徐々に塗り薬の量を減らしていくことで再悪化を防ぐという方法があります。
薬をやめる際には必ず主治医に相談してからにしましょう。
薬がなくなってしばらく経ってから受診
これも上記と同様の理由ですが薬がなくなって悪化してから中途半端に薬を再開するということを繰り返していると、徐々に皮膚症状が悪化してしまいます。
アトピー性皮膚炎の治療においては長期に良い皮膚の状態を保つことが重要です。
薬が終わるまでには必ず受診しましょう。
インターネットの情報は適度にとり入れる
今はインスタやツイッター等で様々なアトピー性皮膚炎の対する情報があふれています。
しかし皮膚科の専門の先生が推奨しており安心して参考にできるものから、逆にアトピー性皮膚炎の症状を悪化させたり健康を害するリスクがあるものまで様々です。
インターネットの情報を利用する際には信用できる人物からの発信かどうか確認することが大事です。
ご自身での判断が難しいようであれば主治医へ相談してから利用するか決めると良いと思います。
正しいスキンケアで悪化を予防しましょう
アトピー性皮膚炎の治療で一番大事なのが毎日のスキンケアです。
体を洗う際には丁寧に優しく、また入浴後には早めに保湿剤を使用すると効果が高いです。
保湿剤の使い方
汗をかいたり、食べ物が口について汚れた際にはすぐに洗い流して保湿剤を塗ります。
またお風呂から上がった後は優しくタオルで体を拭いて、体が乾く前(10分程度以内)に保湿剤を塗るとよいです。
また1日1回よりも2回保湿剤を使用した方がより保湿効果が高いと言われています。
せっけんやシャンプーの使い方
せっけんやシャンプーはよく泡立ててから使うようにしましょう。
また強くゴシゴシとこすると皮膚を傷つけてしまうため、優しく洗うようにします。
保湿剤はどんなものがよい?
保湿剤にはローション、クリーム、軟膏といったものがあります。
ローションタイプはスッキリとした使用感がありますがすぐに乾いてしまうため効果が長続きしません。
クリームタイプはよくのびますが皮膚への刺激があり、肌が強い炎症を起こしている部分に使用は控えた方が良いです。
ワセリンなどの軟膏は皮膚への刺激が少ない反面、ベタつきやすく服にもベタつきがついてしまうことがあります。
暑い季節や日中にベタつきが気になる時には軟膏タイプは避けてローションタイプをしたり、皮膚の炎症が強い時は軟膏タイプを使用するなど状況に合わせて使い分けをすると良いと思います。
スキンケアよくある疑問
我慢できずに引っ掻いてしまう
アトピー性皮膚炎のお子様は痒くてつい引っ掻く。
⇨皮膚に傷がついてさらに皮膚の炎症が悪化するという悪循環になってしまうことが多いです。
この悪循環にならないために一番大切なことは、痒みがひどくならないうちにしっかりとスキンケアを行う、皮膚科で処方される適切なステロイド軟膏を塗ることです。
またどうしても痒みがひどい時には保冷材等で冷やすと症状が和らぎます。
石鹸やシャンプーはどう選んだらいい?
よく泡立ち、体に合うものであればなんでもよいと思います。
添加物の少ないもの、皮膚と同じ弱酸性のものは特に刺激が少ないです。
また髪の毛を石けんで洗うと石けんのカスが残ってしまい悪化の原因となるので、髪の毛はシャンプーで洗うようにしましょう。
どんな服を着たらいい?
アトピーの方はやわらかい繊維や伸び縮みする素材がおすすめです。
ウールのような硬い素材やポリエステル、ナイロンといった化学繊維は避けた方がよいです。
冬場のヒートテックも痒みの原因となることが多いので、やめてみると皮膚症状が良くなるかもしれません。
まとめ
お子様にとってアトピー性皮膚炎はなかなかすぐには良くならない病気ですが、きちんとスキンケアを行うことで上手に付き合っていくことができます。
正しいスキンケアを心がけましょう。