以前帯状疱疹のワクチンについてお話ししました。
帯状疱疹のワクチンが広まっていることもあり、帯状疱疹かどうか知りたいと来院される方が増えています。
この記事では帯状疱疹の初期症状や治療等についてまとめます。
神経痛のような症状や皮疹があるけど帯状疱疹かどうかわからない方などの参考になればと思います。
帯状疱疹とは
水痘(水ぼうそう)と同じ水痘・帯状疱疹ウイルスによって起きる病気です。初めて水水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染した際には水痘(水ぼうそう)として発症します。
水ぼうそうが治った後もウイルスは体の神経の中に潜んでおり、年齢を重ねたり病気で免疫が下がった際に帯状疱疹として発症します。
帯状疱疹の特徴的な症状 皮疹の3つのポイント
帯状疱疹の初期症状としては皮膚の痛みや痒み、チクチクした感覚が多いです。
しかしこの時点では皮疹が出ていないとなかなか診断が難しいです。
上記の症状から数日くらいで帯状疱疹の特徴的な皮疹が出てきます。
皮疹が帯状疱疹がどうかのポイントは3つあります
- 小さい水疱(水ぶくれ)と赤い斑点がある
- 皮疹が帯状にある
- 皮疹が片側のみに出ている
帯状疱疹の診断
上記のような典型的な症状があれば特別な検査はなしで臨床的に帯状疱疹と診断します。
症状が非典型的であったり、他の病気の可能性が考えられるときには病変の抗原検査(イムノクロマト法、蛍光抗体法)、ウイルス培養やPCR検査、IgG抗体といった検査を行うこともあります。
帯状疱疹の治療
帯状疱疹の治療は抗ウイルス薬の内服が基本です。
1週間程度の内服で治療が終了となることが多いです。
また痛み止めの内服も併用します。
帯状疱疹はほっておいても良い?
帯状疱疹は早期に適切な治療が行うことで痛みの重症度や症状の持続時間を短縮できるといわれています。
また下記の帯状疱疹後神経痛のリスクを40~50%減少することが知られています。
そのため疑わしい皮疹や痛みがあれば速やかに医療機関への受診が良いでしょう。
帯状疱疹後神経痛とは
帯状疱疹の皮疹はおよそ7−10日程度でよくなりますが、痛みは通常2週間以上続いてから徐々に改善してきます。
しかし痛みが1ヶ月以上続いてしまうこともあり帯状疱疹後神経痛といいます。
帯状疱疹患者の約20%で発症するとされ、若年者での頻度は10%以下ですが60歳以上の高齢者では40%前後まで頻度が上昇するといわれています。
まとめ
帯状疱疹の症状や治療についてまとめました。
早期治療が大事なので、疑わしい症状がある方は早めに医療機関へ受診しましょう。