今世界中で話題になっているChatGPTですが、
「内科医の仕事はいずれAIに全て置き換えられてしまう」
という意見をインターネット上でみたこともあり、以前から気になってはいましたが自分で使ったことはありませんでした。
今回はそんな私がChatGPTを初めて使ってみた内容や感想をお伝えします。
ChatGPTとは
アメリカのAI研究所であるオープンAIが開発した会話型のAIサービスです。
ブラウザでの検索とは異なり、会話形式で質問をするとそれに対する回答が得られます。
ChatGPTは誰でも無料で試しに使うことができます。
(応答速度や文字量などが強化された有料オプションもあります。)
最近では米国医師免許試験(USMLE)を特別な訓練なしで合格できる点数を出したり、日本の医師国家試験にも合格できる能力があるという報告もあります。
ChatGPTに思いついた医学的な質問を何個かしてみました。
いずれも数秒で回答が返ってくるのでとてもスムーズです。
ChatGPTに聞いてみた【口唇ヘルペスについて】
自分自身が口唇ヘルペスができやすい体質でもあるため聞いてみました。
病気については原因や症状、感染経路などかなり分かりやすくまとまっています。
治療薬についても聞いてみました。
具体的な薬剤や治療期間、服用方法などは分からないものの、治療薬の種類としては十分列挙できています。
追加で質問してみるとちゃんと服用方法や治療期間なども教えてくれました。
注意点も少しですが記載されています。
ChatGPTに聞いてみた【外来で使えるコロナの治療薬】
最近感染者数はだいぶ落ち着いているコロナですが、私の地域でもしばしば感染者を診察する機会があります。
ChatGPTにコロナの外来で使える治療薬について聞いてみました。
一番最近使えるようになったゾコーバが含まれていませんでしたが、治療対象や注意点など簡潔にまとまっている印象です。
具体的にどういう人に適応があるかといった点など、少し物足りなさはあります。
治療のポイントという記載もありますが、ありきたりなもので具体性に欠けるためあまり有用性は感じません。
まとめ
現状ではまだChatGPTに診断や治療を完全に任せるのは難しそうです。
しかし病気についてをまとめる能力は非常に優れており、病気についての説明はすでに人間より上手にまとめることができるかもしれません。
また私自身が使ってみた範囲では足りない情報はあっても、誤った情報はほとんどないように感じたのも好印象です。
ChatGPTは会話も非常にスムーズで違和感なく行うことができます。
AIの能力は進化し続けており、将来的には本当にAIが内科医の役割をある程度担うことができる未来は十分ありうると感じました。